FXの通貨ペアについて詳しく解説!自分に合った通貨ペアの選び方
2020.10.20
FXの通貨ペアはどれを選んでいいのか迷ってしまう、ということはありませんか?
通貨の特徴などを理解せずに選択し、知らない間に危険な取引になっている場合があります。
通貨ペア選びは取引において大変重要なので、選択の基準について見ていくことにしましょう。
目次
初心者におすすめな通貨ペアはこれだ!
結論からいうと、短期取引をするなら初心者の場合は、ユーロ/米ドル(orユーロ/円)
長期取引ならメジャー通貨の組み合わせで複数通貨ペア
(ドル円・ユーロ円・ポンド円・オージー円・カナダ円)を持ち、その時有利な通貨ペアで取引するのがベストです。
なぜ、ユーロ/米ドル(超初心者にはユーロ/円)がおススメなのか、通貨の種類と違いを比較しながら説明します。
FXにおける通貨とは
世界には200近くの通貨があります。その中でも、取引量が多く、流動性の高いものをメジャー通貨といいます。
メジャー通貨
メジャー通貨(8通貨)と取引量ランキング
USD:ドル (1)
EUR:ユーロ (2)
JPY:円 (3)
GBP:ポンド (4)
AUD:豪ドル (5)
CAD:カナダドル (6)
CHF:スイスフラン(7)
NZD:NZドル (10)
※8位:人民元(CNH) 9位:香港ドル(HKD)
取引高通貨ペアランキング
1位 ユーロドル (EUR/USD)
2位 ドル円 (USD/JPY)
3位 ポンドドル (GBP/USD)
マイナー通貨
メジャー通貨以外をマイナー通貨といいます。
人民元・香港ドル・シンガポールドル・トルコリラ・ブラジルレアル・南アフリカランドetc...
※世界共通で通貨はアルファベット3文字で表記されるので覚えておくと便利です。
※通貨ペアを表記する際の順番は下記のように決まっています。
EUR>GBP>AUD>NZD>USD>その他通貨
メジャー通貨とマイナー通貨の違い
メジャー通貨の情報は各メディアで多く報道されているので、日本にいても入ってきやすいです。
逆に、マイナー通貨の情報は日本では取りにくい傾向にあります。
例えば、米国の大統領選挙や米国で起こった人種差別デモなどのニュースは日本のワイドショーでも報じられます。
対して、トルコでは以前、急にトルコリラが暴落しましたが、後の調査でその原因はクーデターが起きていたからだと判明しました。
しかし、日本では事前にクーデターの兆候を得られませんでした。
このようなことは多々起きていますので、情報の得やすいメジャー通貨を取引することをおススメします。
スプレッドの違い
次に取引量によって大きく変わるのが、スプレッド(手数料)です。
スプレッドは取引量が多ければ狭く、取引量が少なければ広くなります。
メジャー通貨の中でも、特に取引量の多い米ドル・ユーロ・円・ポンドの取引の場合はスプレッドが狭く、マイナー通貨になると取引量が少ないためスプレッドは拡大します。
また、取引量の少ないところにファンドや銀行などの大きな注文が入った場合、簡単に影響が出てしまうという懸念もあります。
初心者向けではない通貨ペア例
トルコリラなど
高金利通貨として色々な銀行や証券会社でおススメしている通貨としてトルコリラは有名ですが、初心者が金利目当てで取引をすると失敗する通貨です。
2016年トルコリラは約100円/日前後の金利が付きました。(1万通貨)
現在では10~20円くらいです。
仮に100円の金利が今まで続いたとすると365(日)×4(年)×100(円)=14万6千円
2016年のトルコリラ円が41円、2020年18円ということで、約23円下落しています。
1万通貨で取引をしていた場合、23万円の損失をかかえることになります。
金利で14万6千円得ても、含み損が23万円あれば、差し引き8万4千円の損失となってしまいます。
金利は全て100円で計算していますが、本来は日々金利が下がっていることを考えると、金利と含み損の差はもう少し大きいと思われます。
よって、FXは情報が入りやすく、手数料が少ないメジャー通貨を選ぶほうがいいということはわかりました。
それでは、メジャー通貨で何を取引すればいいのでしょう?
おススメの通貨ペアは取引する時間や取引のスタイルによって変わります。
短期取引と長期取引の違い
取引スタイルは、大まかに以下の4つに分けられます。
取引時間は、大きく分けると短期取引と長期取引に分けることが出来ます。
※取引スタイルの特徴については改めて別記事で触れたいと思います。
短期トレードにおススメな通貨ペア
ユーロドルがおすすめ
【理由】
・取引量が最も多く、スプレッド(手数料)が狭い。
・米国と欧州の通貨なので情報が入りやすい。
【注意点】
通貨の表記が「1.1850」のように小数点以下が多く、なじみがないため、はじめは取引量も多くクロス円のペア、ユーロ円でもいいかもしれません。
※ドル円のほうが取引量は多いのですが、最近は値動きが少ないので取引しにくいといえます。
昼中心ならオージー円もおすすめ
為替は24時間取引がされています。
それは世界中の市場が為替を取引しているからで、取引の主人公は随時入れ替わっています。
早朝から昼過ぎ→オセアニア(豪州やNZ)
午前中~17時→東京
10時過ぎ→中国
16時→ヨーロッパ
17時→ロンドン(英国)
22時→ニューヨーク
東から西にかけて色んな国が参加して退場していきます。
午前中はヨーロッパも米国もいないので、対象通貨の米ドルやユーロは動きにくい傾向にあります。
主婦の方など、昼中心に取引をする場合は、その時に参加している豪州と円の組み合わせもおススメです。
(午前中だけで見れば、オージー円が最も取引されていることが多い)
取引スタイルによる手数料の比較
このように、短期取引のスキャルやデイは取引回数が多くなるのでスプレッド(手数料)の狭いユーロドル(ユーロ円)がおススメです。
長期トレードにおススメな通貨ペア
長期トレードのおススメは複数のペアを見る方法がオススメ
【理由】
・メジャー通貨8通貨の組み合わせ(28通貨ペア)のうち1ペアで取引していてもチャンスが少ないため
・全通28通貨ペア、もしくは多くの通貨ペアを持つことで、利益が上がりそうな通貨を比較・選択してトレードできるため。
【注意点】
初心者の方は、短期取引の時と同様、クロス円以外はなじみがないと思うので、まずは
ドル円・ユーロ円・ポンド円・オージー円・カナダ円
の5つをチェックし、相場が動いている通貨ペアを取引していく方法がベストです。
長期取引であるスイングやロングは取引回数が余り多くないので、スプレッド(手数料)はさほど発生しません。
上の図の黒波線のように、エントリーしてもその後ヨコヨコに動いていくと、いつまでたっても利益が出ないのが長期取引の特徴です。
赤波線のように上昇(or下降)して利益が出るので、値動きのある通貨ペアを確認しながら取引する必要があります。
まとめ
FXでの通貨ペアの選び方は
・取引通貨にはメジャー通貨とマイナー通貨があり、取引量と情報量の多いメジャー通貨を取引する
・おススメの取引通貨ペアは短期取引ならユーロドル、長期取引ならメジャー通貨を複数通貨ペア見る
・初心者の間は短期取引ならユーロ円、長期取引ならドル円・ユーロ円・ポンド円・オージー円・カナダ円の5つをチェックする
という点に注意しながら選ぶと利益につながりやすくなります。
あなたの取引スタイルに合わせて、効率よくFXの通貨ペアを選んで取引してみてください。